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白石颯「恩返し」

2026/09/18

「ラストシーズンに懸ける想い」と題して、4年生一人ひとりのラグビー人生を振り返るインタビューを掲載しております。
これまでの歩みを振り返りながら、ラストシーズンに懸ける想いをお届けいたします。  

第2回は、白石颯(4年/副将,WTB,FB/桐蔭学園)です。 
 


 
-ラグビーを始めたきっかけ-  
ラグビーを始めたきっかけは、従兄弟の影響です。 
従兄弟の影響で3歳からサッカーをしていましたが、7歳の頃、従兄弟がラグビーに転向するタイミングで自分もラグビーを始めました。 
もともと足が速く、やんちゃな性格だったこともあり、すぐにラグビーに順応しました。 
当時は、自分自身を身体一つで表現できるラグビーの魅力に引き込まれていました。 
また、サイズの大きいサッカースパイクを履いていたため、走ってトライを取る際に靴が脱げてしまうことが多く、周りから「シンデレラ」と呼ばれていました笑 


-大学でもラグビーを続けた理由-  
桐蔭学園という強豪校でラグビーに挑戦し、自分の力量や限界を思い知らされました。 
全国から集まった優秀な選手たちの中で、自分は圧倒的な凡人でした。 
そのような環境でも必死に食らいつき、3年次には初めてレギュラーの座をつかむことができました。しかし、ポジション変更やキャプテンの怪我による不在という状況の中で勝ち取ったもので、自分の中では納得のいくものではありませんでした。 

日本一になりたい、勝ちたいという気持ち以上に、遠くから試合を見に来てくれる母に、少しでも自分が試合に出ている姿を見せたいという思いがありました。 
日々の生活を支えてくれていた母への恩返しという気持ちもあり、大学でもラグビーを続けました。 


-4年間で一番印象に残っている瞬間、うれしかったこと-  
1年次の対抗戦初戦の明治戦は印象に残っています。 
23番として初の対抗戦で秩父宮の舞台でした。後半残り20分ほどで出場し、自分の尊敬している秋濱さん(桐蔭学園の先輩)をスワーブで抜いた事は今でも鮮明に覚えています。 
今まで歓声を浴びてこなかった自分にとっては、抜いた瞬間の会場のざわめきは今でも脳裏に焼きついています。 
この瞬間をきっかけに自分に自信を持てるようになり、思い切りのある、迫力のあるプレーができるようになりました。 
 

                         (2023年9月9日関東大学対抗戦明治大学戦撮影)

 
-4年間で一番苦しかった時期- 
 2年次に対抗戦のメンバーに選ばれなかったことです。 
春、夏とAチームとして試合に出場してきましたが、明治戦、帝京戦とメンバーから外れました。 
1年次から対抗戦の全試合に出場させていただいたこともあり、なぜ選ばれなかったのか分からない状況が続き、苦しい期間でした。 
同時に、チームに貢献できていないような感覚もあり、やるせない気持ちになりました。 
そのような中でも、自分が仮想相手として高いレベルの選手を演じることで、モチベーションを保っていました。
試合メンバーを上回ることに集中し、自分自身のレベルを引き上げることができたと思います。 
そして、第3節の筑波戦に出場し、チームで30年ぶりの大学選手権出場に貢献できたことは、大きな自信になりました。 


-4年間を通して自分自身が成長したと感じること- 
自分自身は4年間を通じて、主体性を高めることができたと感じています。 
高校時代は、実績のあるコーチや切磋琢磨し合える仲間がいる環境で、愚直に練習に取り組むことで上達することができました。 
一方、大学では、これまでとは異なる環境の中で、自分自身で課題を見つけ、成長していくことが求められました。 
そこで、自分が他大学に勝つために何が必要なのかを考え、映像を確認したり、周囲に客観的な意見を求めたりしながら、それを練習に落とし込み、周りを巻き込んできました。 
こうした積み重ねを通して、勝つために自ら考え抜き、行動する力が身についたと感じています。 


-日頃から大切にしていること-  
日頃から大切にしていることは、大きく二つあります。 
一つ目は、ONとOFFのメリハリです。
オンフィールドでは、目標達成のために自分にも厳しく、仲間にも厳しい言葉をかけます。 また、コーチ陣とも細かな意見のすり合わせを行い、チームの成長に全力で向き合っています。 
一方で、オフフィールドでは同期や後輩を誘ってご飯に行ったり、ふざけ合ったりと、一般的な大学生と同じような時間も大切にしています。 
 


二つ目は、主将を一人にしないことです。
自分が見てきた過去3年間も、偉大な主将たちがチームを引っ張っていましたが、主将という立場だからこそ、一人で抱えてしまう場面もあったように感じていました。 
その経験もあり、自分は梁取を一人にせず、苦しい時に頼ってもらえる、支えられる存在でありたいと考えていました。 


-自分にとっての「凡事徹底」-  
「凡事徹底」というスローガンには、当たり前のことや平凡なことを、手を抜かずに徹底してやり抜くという意味があります。 
自分は、その当たり前の基準を高め続けることを常に意識しています。 
例えば、ラインブレイクを一回でも多く、キックなら1mでも長くと、日々少しでも成長することを大切にしています。
それはチームにおいても同じで、練習強度に関しても自分自身が一つの指標になるという思いを持って日々取り組んでいます。 

また、私生活では身の回りの整理整頓を徹底しています。 
自分のロッカーや家を定期的に掃除し、身の回りを整えることで、気持ちも整えるようにしています。
こうした一つひとつの積み重ねが、自分にとっての「凡事徹底」だと考えています。


-伝えたいこと-  
「心が踊るようなおもろい試合を見せます」 

まずは、OB・OGの皆様。就職活動などを通してOB・OGの皆様と関わる機会が多くあり、チームを支えてくださっている方々の声を直接聞くことができました。 
「期待している」「陰ながら応援しています」そんな温かい言葉をいただくたびに、改めて自分が着ているジャージの重みを感じました。 
だからこそ、これまで支えてくださった皆様への感謝を、最後は結果で返したいと思います。
また、自分と関わりのある先輩方、絶対に退屈はさせません。 ぜひ会場に足を運んでいただき、最後まで一緒に戦っていただけたら嬉しいです。 

そして、ずっと支えてくれた家族。
中学3年生の自分にラグビーに挑戦する機会を与えてくれて、気づけばラグビー人生もラストイヤーを迎えました。 
毎試合のように会場へ駆けつけ、どんな時も苦労を見せずに支えてくれた家族には、感謝してもしきれません。
ここまでラグビーを続けてこられたのは、間違いなく家族の支えがあったからです。 
だから最後は、自分にできる最高の恩返しを、グラウンドで見せたいと思います。 

OB・OGの皆様、家族、そしてこれまで自分を支えてくださったすべての方々に、心が踊るような試合を届けます。 


-ラストシーズンに懸ける想い-   
最後は笑って終われるよう、4年間で積み重ねてきたすべてをぶつけたいと思います。 
言葉ではなく、結果で示します。これまで支えてくださったOB・OGならびに関係者の皆様への感謝を胸に、最後までチームのために戦い抜きます。 
盛大なご声援をよろしくお願いいたします。 

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

次回は、中山健太郎(4年/副将,HO/東福岡)のラストメッセージをお届けします。ぜひご覧ください。